けんざん制度で決まった金額を、条番号つきで計算する

出産育児一時金の額

出産育児一時金とは、被保険者が出産したときに支給される健康保険の給付で、その額は政令で定められているものである(健康保険法第101条/健康保険法施行令第36条)。

健康保険法第101条は「政令で定める金額」としか書いていません。48万8千円は健康保険法施行令第36条にあります。

計算する

3万円を超えない範囲内で保険者が定める額(健康保険法施行令第36条)
多胎の場合は人数分(健康保険法第101条)

計算例

下の例はこの画面の計算そのもので出しています。 入力を変えると同じ形で計算します。どの行がどの条文から来たかを、行ごとに出しています。

既定の入力

産科医療補償制度の加算額 12,000円/出産した子の人数 1人

項目金額条番号
本体の額488,000円健康保険法施行令第36条
産科医療補償制度の加算12,000円健康保険法施行令第36条
1人あたりの額500,000円健康保険法施行令第36条
出産育児一時金(1人分)500,000円健康保険法第101条(500,000円 × 1人)
  • 健康保険法第101条は「政令で定める金額」としか書いていない。488,000円は健康保険法施行令第36条にある
  • 加算は産科医療補償制度の保険契約に関し追加的に必要となる費用の額を基準として、3万円を超えない範囲内で保険者が定める(健康保険法施行令第36条)。30,000円と決まっているわけではない
  • 被扶養者が出産したときは家族出産育児一時金になる(健康保険法第114条)。額は同じだが、この道具は出していない
  • 加算の要件(産科医療補償制度に加入している医療機関などによる医学的管理の下における出産であると保険者が認めるとき)の判定はしていない
条番号
健康保険法第101条健康保険法施行令第36条
適用
健康保険法第101条。出産した被保険者
出どころ
健康保険法(大正十一年法律第七十号)
適用年度
健康保険法 2026-08-01 施行(改正版 211AC0000000070_20260801_508AC0000000031)
出どころ
健康保険法施行令(大正十五年勅令第二百四十三号)
適用年度
健康保険法施行令 2026-08-01 施行(改正版 215IO0000000243_20260801_508CO0000000240)
取得日
2026-08-31

この計算は 2026-08-31 に取った条文で動いています。 それより後に改正があれば、反映されていないことがあります。健康保険法 で今の条文を確かめられます。

確かめ方 3万円の上限と人数分を572点で照合(3つの強さの違い

どこまでを計算しているか

被保険者の出産育児一時金だけを扱っている。家族出産育児一時金(健康保険法第114条)は同額だが、出していない。加算の額は「三万円を超えない範囲内で保険者が定める金額」であって、3万円と決まっているわけではない(健康保険法施行令第36条)。この道具は上限までの範囲で利用者に入れてもらう。加算の要件(産科医療補償制度に加入している医療機関などによる医学的管理の下における出産であると保険者が認めるとき)の判定はしていない(健康保険法施行令第36条第1号・第2号)。多胎の場合は胎児の数だけ支給されるが、この道具は人数を掛けるだけである。

条文

健康保険法(2026-08-01 施行)/健康保険法施行令(2026-08-01 施行)から取りました。51字。

この計算が使う条文は、2024年4月1日時点と1字も違いません。 比べたのは条文の文字だけです。答えが同じことまでは確かめていません(比べ方)。

健康保険法第101条/健康保険法施行令第36条 を開く

(出産育児一時金)第百一条被保険者が出産したときは、出産育児一時金として、政令で定める金額を支給する。

被保険者が出産したときは出産育児一時金が支給される(健康保険法第101条)。

健康保険法は金額を書いていない。 第101条は「出産育児一時金として、政令で定める金額を支給する」の一文だけである(健康保険法第101条)。

法律は金額を書いていない

額は健康保険法施行令第36条にある。 健康保険法の本文には数字が1つも出てこない。

これは料率や基準額が政令にある制度の典型である。 傷病手当金(健康保険法第99条第2項)が法律の中に算式を持つのと対照的である。傷病手当金・出産手当金を参照。

48万8千円は施行令にある

健康保険法施行令第36条が「法第百一条の政令で定める金額は、四十八万八千円とする」と定めている(健康保険法施行令第36条)。

それに加算がある。 同条ただし書が、産科医療補償制度の保険契約に関し追加的に必要となる費用の額を基準として、3万円を超えない範囲内で保険者が定める金額を加算するとしている(健康保険法施行令第36条)。

条番号
本体48万8千円健康保険法施行令第36条
加算3万円を超えない範囲内で保険者が定める額同条ただし書

3万円と決まっているわけではない。 「超えない範囲内で保険者が定める」である(健康保険法施行令第36条)。この道具は、上限までの範囲で利用者に入れてもらう。

加算には要件がある

加算されるのは、次の要件をどちらも満たす病院・診療所・助産所などによる医学的管理の下における出産であると保険者が認めるときである(健康保険法施行令第36条)。

  • 特定出産事故が発生した場合の補償金の支払に要する費用に備える保険契約が締結されていること(健康保険法施行令第36条第1号)
  • 出産に係る医療の安全を確保し、医療の質の向上を図るための措置が講じられていること(同条第2号)

この道具はその判定をしていない。

被扶養者の出産にも同額が出る

被保険者の被扶養者が出産したときは、家族出産育児一時金として、被保険者に対し、健康保険法第101条の政令で定める金額を支給する健康保険法第114条)。

額は同じである。 第114条が第101条の政令の金額を引いている。別の額が定められているわけではない。

資格を失った後でも受けられる場合がある

1年以上被保険者であった者が、資格を喪失した日後6か月以内に出産したときは、被保険者として受けることができるはずであった出産育児一時金の支給を、最後の保険者から受けることができる健康保険法第106条)。

要件中身条番号
期間1年以上被保険者であったこと健康保険法第106条
出産の時期資格喪失の日後6か月以内同条
どこから最後の保険者から同条

出産手当金とは別の給付

給付何に対して条番号
出産育児一時金出産したこと健康保険法第101条
出産手当金出産のため労務に服さなかった期間の所得補償健康保険法第102条第1項

両方受けられる。 目的が違う給付である。出産手当金の計算は傷病手当金・出産手当金にある。

課税されない

租税その他の公課は、保険給付として支給を受けた金品を標準として、課することができない健康保険法第62条)。

よくある取り違え

1. 「金額は健康保険法に書いてある」

書いていない。健康保険法施行令第36条にある。

2. 「家族出産育児一時金は額が違う」

同じである(健康保険法第114条)。第101条の政令の金額を引いている。

3. 「退職したら受けられない」

1年以上被保険者で、資格喪失後6か月以内の出産なら受けられる(健康保険法第106条)。

4. 「出産手当金と選択」

両方受けられる。 別の条の別の給付である(健康保険法第101条・第102条第1項)。

5. 「出産育児一時金に所得税がかかる」

かからない(健康保険法第62条)。

よくある質問

双子の場合は

健康保険法第101条は「出産したとき」と書いている。 胎児の数による扱いは政令の側にある。この道具は人数を掛けるだけで、判定はしていない。

直接支払制度とは何ですか

健康保険法第101条には無い。 支給の方法についての運用である。

国民健康保険でも同じですか

国民健康保険法第58条第1項に別の定めがある。 この道具は健康保険法の側だけを扱っている。

医療費控除と関係しますか

出産育児一時金は、医療費控除で補てんされる部分に当たる所得税法第73条第1項かっこ書き)。医療費控除を参照。

早産や死産の場合は

健康保険法第101条は「出産したとき」とだけ書いている。 範囲は政令と運用による。

任意継続被保険者でも受けられますか

健康保険法第101条は「被保険者が出産したとき」と書いている。

この計算が扱っていないこと

  • 額そのもの(健康保険法施行令第36条)。入れてもらう形にしている
  • 産科医療補償制度に係る加算の要件の判定(健康保険法施行令第36条第1号・第2号)
  • 家族出産育児一時金(健康保険法第114条)。被扶養者が出産したときのもので、額は同じである
  • 国民健康保険の出産育児一時金(国民健康保険法第58条第1項)
  • 支給の方法(直接支払制度・受取代理制度による医療機関への支払い)

出産の前後に支給される傷病手当金・出産手当金は別のページにある。育児休業に入ったあとの育児休業給付金もある。数字をどう確かめたかは検算の方法に書いてある。

関連する計算

同じ束のものと、同じ法令によるものを並べています。

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