けんざん制度で決まった金額を、条番号つきで計算する

過少申告・無申告・不納付・重加算税の計算

加算税とは、申告や納付が期限または内容の点で法の定めに沿わなかった場合に、本来の税額とは別に課される税である(国税通則法第65条〜第68条)。

率はいつ申告・納付したかで変わります。調査の通知前に自分から出したかどうかが分かれ目です(国税通則法第65条第6項・第66条第8項)。

計算する

1万円未満は切り捨てて計算する(国税通則法第118条第3項)
過少申告加算税の加重の判定に使う(国税通則法第65条第2項)
無申告加算税を課さない要件(国税通則法第66条第9項)

計算例

下の例はこの画面の計算そのもので出しています。 入力を変えると同じ形で計算します。どの行がどの条文から来たかを、行ごとに出しています。

既定の入力

加算税の種類 過少申告加算税(国税通則法第65条)/追加で納付すべき税額 1,000,000円/期限内申告税額 0円/いつ申告・納付したか 調査を受け、更正等を予知した後/帳簿の提示・記載 問題なし/前5年内に無申告加算税等を課されたことがある いいえ/法定申告期限から1月以内で、期限内申告の意思があった いいえ

項目金額条番号
計算の基礎となる税額(1万円未満切捨て)1,000,000円国税通則法第118条第3項
本則 10%100,000円国税通則法第65条第1項
加重 5%(期限内申告税額と50万円のいずれか多い金額を超える部分)25,000円国税通則法第65条第2項
加算税の額125,000円国税通則法第119条第4項
  • 延滞税(国税通則法第60条)は別に課される。実際の率は毎年の平均貸付割合によって変わり(租税特別措置法第94条第1項)、条文には無いため、けんざんでは扱っていない
条番号
国税通則法第65条第68条
適用
国税通則法第65条〜第68条。附帯税の端数は同法第118条第3項・第119条第4項
出どころ
国税通則法(昭和三十七年法律第六十六号)
適用年度
国税通則法 2026-06-24 施行(改正版 337AC0000000066_20260624_508AC0000000046)
取得日
2026-08-31

この計算は 2026-08-31 に取った条文で動いています。 それより後に改正があれば、反映されていないことがあります。国税通則法 で今の条文を確かめられます。

確かめ方 4種類の率、いつ申告したかの3つの分かれ目、300万円超の区分、端数(3つの強さの違い

どこまでを計算しているか

累積増差税額・累積納付税額がある場合(すでに修正申告や更正を受けている場合)の調整は、この道具では出していない(国税通則法第65条第2項・第66条第2項・第3項)。帳簿の不備による加算(国税通則法第66条第5項)は、調査の通知前に自分からした期限後申告(同条第8項)には付けていない。帳簿の提示を求めるのは調査の場面であり、通知前の自主申告と重ならないと読んだためである。条文は両方とも「第一項から第三項までの規定にかかわらず」と書いており、どちらが優先するかを明示していない。これはけんざんの読み方である。延滞税(同法第60条)は別で、実際の率は毎年の平均貸付割合によって変わる(租税特別措置法第94条第1項)。

条文

国税通則法(2026-06-24 施行)から取りました。3323字。

この計算が使う条文は、2024年4月1日時点から変わっています。 文字が変わったことだけを確かめています。答えが変わるかは別です(何が変わったか)。

国税通則法第65条〜第68条 を開く

(過少申告加算税)第六十五条期限内申告書(還付請求申告書を含む。第三項において同じ。)が提出された場合(期限後申告書が提出された場合において、次条第一項ただし書又は第九項の規定の適用があるときを含む。)において、修正申告書の提出又は更正があつたときは、当該納税者に対し、その修正申告又は更正に基づき第三十五条第二項(申告納税方式による国税等の納付)の規定により納付すべき税額に百分の十の割合(修正申告書の提出が、その申告に係る国税についての調査があつたことにより当該国税について更正があるべきことを予知してされたものでないときは、百分の五の割合)を乗じて計算した金額に相当する過少申告加算税を課する。2前項の規定に該当する場合(第六項の規定の適用がある場合を除く。)において、前項に規定する納付すべき税額(同項の修正申告又は更正前に当該修正申告又は更正に係る国税について修正申告書の提出又は更正があつたときは、その国税に係る累積増差税額を加算した金額)がその国税に係る期限内申告税額に相当する金額と五十万円とのいずれか多い金額を超えるときは、同項の過少申告加算税の額は、同項の規定にかかわらず、同項の規定により計算した金額に、その超える部分に相当する税額(同項に規定する納付すべき税額が当該超える部分に相当する税額に満たないときは、当該納付すべき税額)に百分の五の割合を乗じて計算した金額を加算した金額とする。3前項において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。一累積増差税額第一項の修正申告又は更正前にされたその国税についての修正申告書の提出又は更正に基づき第三十五条第二項の規定により納付すべき税額の合計額(当該国税について、当該納付すべき税額を減少させる更正又は更正に係る不服申立て若しくは訴えについての決定、裁決若しくは判決による原処分の異動があつたときはこれらにより減少した部分の税額に相当する金額を控除した金額とし、第五項の規定の適用があつたときは同項の規定により控除すべきであつた金額を控除した金額とする。)二期限内申告税額期限内申告書(次条第一項ただし書又は第九項の規定の適用がある場合には、期限後申告書を含む。第五項第二号において同じ。)の提出に基づき第三十五条第一項又は第二項の規定により納付すべき税額(これらの申告書に係る国税について、次に掲げる金額があるときは当該金額を加算した金額とし、所得税、法人税、地方法人税、相続税又は消費税に係るこれらの申告書に記載された還付金の額に相当する税額があるときは当該税額を控除した金額とする。)イ所得税法第九十五条(外国税額控除)若しくは第百六十五条の六(非居住者に係る外国税額の控除)の規定による控除をされるべき金額、第一項の修正申告若しくは更正に係る同法第百二十条第一項第四号(確定所得申告)(同法第百六十六条(申告、納付及び還付)において準用する場合を含む。)に規定する源泉徴収税額に相当する金額、同法第百二十条第二項(同法第百六十六条において準用する場合を含む。)に規定する予納税額又は災害被害者に対する租税の減免、徴収猶予等に関する法律(昭和二十二年法律第百七十五号)第二条(所得税の軽減又は免除)の規定により軽減若しくは免除を受けた所得税の額ロ法人税法第二条第三十八号(定義)に規定する中間納付額、同法第六十八条(所得税額の控除)(同法第百四十四条(外国法人に係る所得税額の控除)において準用する場合を含む。)、第六十九条(外国税額の控除)若しくは第百四十四条の二(外国法人に係る外国税額の控除)の規定による控除をされるべき金額又は同法第九十条(退職年金等積立金に係る中間申告による納付)(同法第百四十五条の十三(申告及び納付)において準用する場合を含む。)の規定により納付すべき法人税の額(その額につき修正申告書の提出又は更正があつた場合には、その申告又は更正後の法人税の額)ハ地方法人税法第二条第十八号(定義)に規定する中間納付額、同法第十二条(外国税額の控除)の規定による控除をされるべき金額又は同法第二十条第二項(中間申告による納付)の規定により納付すべき地方法人税の額(その額につき修正申告書の提出又は更正があつた場合には、その申告又は更正後の地方法人税の額)ニ相続税法第二十条の二(在外財産に対する相続税額の控除)、第二十一条の八(在外財産に対する贈与税額の控除)、第二十一条の十五第三項及び第二十一条の十六第四項(相続時精算課税に係る相続税額)の規定による控除をされるべき金額ホ消費税法第二条第一項第二十号(定義)に規定する中間納付額4第一項の規定に該当する場合において、当該納税者が、帳簿(財務省令で定めるものに限るものとし、その作成又は保存に代えて電磁的記録の作成又は保存がされている場合における当該電磁的記録を含む。以下この項及び次条第五項において同じ。)に記載し、又は記録すべき事項に関しその修正申告書の提出又は更正(以下この項において「修正申告等」という。)があつた時前に、国税庁、国税局又は税務署の当該職員(以下この項及び同条第五項において「当該職員」という。)から当該帳簿の提示又は提出を求められ、かつ、次に掲げる場合のいずれかに該当するとき(当該納税者の責めに帰すべき事由がない場合を除く。)は、第一項の過少申告加算税の額は、同項及び第二項の規定にかかわらず、これらの規定により計算した金額に、第一項に規定する納付すべき税額(その税額の計算の基礎となるべき事実で当該修正申告等の基因となる当該帳簿に記載し、又は記録すべき事項に係るもの以外のもの(以下この項において「帳簿に記載すべき事項等に係るもの以外の事実」という。)があるときは、当該帳簿に記載すべき事項等に係るもの以外の事実に基づく税額として政令で定めるところにより計算した金額を控除した税額)に百分の十の割合(第二号に掲げる場合に該当するときは、百分の五の割合)を乗じて計算した金額を加算した金額とする。一当該職員に当該帳簿の提示若しくは提出をしなかつた場合又は当該職員にその提示若しくは提出がされた当該帳簿に記載し、若しくは記録すべき事項のうち、納税申告書の作成の基礎となる重要なものとして財務省令で定める事項(次号及び次条第五項において「特定事項」という。)の記載若しくは記録が著しく不十分である場合として財務省令で定める場合二当該職員にその提示又は提出がされた当該帳簿に記載し、又は記録すべき事項のうち、特定事項の記載又は記録が不十分である場合として財務省令で定める場合(前号に掲げる場合を除く。)5次の各号に掲げる場合には、第一項又は第二項に規定する納付すべき税額から当該各号に定める税額として政令で定めるところにより計算した金額を控除して、これらの項の規定を適用する。一第一項又は第二項に規定する納付すべき税額の計算の基礎となつた事実のうちにその修正申告又は更正前の税額(還付金の額に相当する税額を含む。)の計算の基礎とされていなかつたことについて正当な理由があると認められるものがある場合その正当な理由があると認められる事実に基づく税額二第一項の修正申告又は更正前に当該修正申告又は更正に係る国税について期限内申告書の提出により納付すべき税額を減少させる更正その他これに類するものとして政令で定める更正(更正の請求に基づく更正を除く。)があつた場合当該期限内申告書に係る税額(還付金の額に相当する税額を含む。)に達するまでの税額6第一項の規定は、修正申告書の提出が、その申告に係る国税についての調査があつたことにより当該国税について更正があるべきことを予知してされたものでない場合において、その申告に係る国税についての調査に係る第七十四条の九第一項第四号及び第五号(納税義務者に対する調査の事前通知等)に掲げる事項その他政令で定める事項の通知(次条第六項第二号及び第八項において「調査通知」という。)がある前に行われたものであるときは、適用しない。

加算税は、申告や納付が正しくなかった場合に本税とは別に課される。国税通則法に4種類ある。

加算税本則の率条番号
過少申告加算税10%国税通則法第65条第1項
無申告加算税15%同法第66条第1項
不納付加算税10%同法第67条第1項
重加算税35%または40%同法第68条第1項〜第3項

率はいつ申告・納付したかで変わる

分かれ目は、調査の通知を受ける前に自分から出したかどうかである。

過少申告加算税条番号
調査の通知前に、更正を予知しないでした修正申告課されない国税通則法第65条第6項
調査の通知後、更正を予知する前5%同条第1項かっこ書き
更正を予知した後10%同条第1項
無申告加算税条番号
更正・決定を予知しておらず、期限内申告の意思があり、法定申告期限から1月以内課されない国税通則法第66条第9項
調査の通知前に、更正・決定を予知しないでした期限後申告5%同条第8項
調査の通知後、更正・決定を予知する前10%同条第1項かっこ書き
更正・決定を予知した後15%同条第1項

第66条第9項には「調査の通知前」という要件が無い。 予知していないこと、期限内申告書を提出する意思があったと認められること、法定申告期限から1月を経過する日までに行われたこと、の3つである(国税通則法第66条第9項)。過少申告加算税の第65条第6項は「調査通知がある前」を要件にしており、ここが違う。

不納付加算税は、納税の告知を受ける前に、告知を予知しないで納付した場合は5%になる(国税通則法第67条第2項)。

過少申告加算税の加重は50万円が基準

納付すべき税額が、期限内申告税額と50万円のいずれか多い金額を超えるとき、その超える部分に5%を加える(国税通則法第65条第2項)。

期限内申告税額が0円でも、50万円との比較は行われる。したがって追加の税額が50万円を超えれば、期限内申告税額がいくらであっても加重は生じうる(同項)。

第6項により課されない場合は、加重も生じない(同条第2項かっこ書き)。

無申告加算税は300万円を超えると計算方法が変わる

納付すべき税額が50万円を超えるときは、その超える部分に5%を加える(国税通則法第66条第2項)。

300万円を超えるときは、前2項にかかわらず、全体を3つに区分し直す(国税通則法第66条第3項)。

区分条番号
50万円以下の部分15%国税通則法第66条第3項第1号
50万円を超え300万円以下の部分20%同項第2号
300万円を超える部分30%同項第3号

更正・決定を予知しないでした申告の場合は、それぞれの割合から5%を引く(同項かっこ書き)。

帳簿の不備で加算される

修正申告等の前に職員から帳簿の提示または提出を求められ、次のいずれかに当たるときは加算される(国税通則法第65条第4項・第66条第5項)。

場合加算条番号
帳簿を提示・提出しなかった、または特定事項の記載が著しく不十分10%国税通則法第65条第4項第1号
特定事項の記載が不十分5%同項第2号

納税者の責めに帰すべき事由がない場合は加算されない(同項かっこ書き)。

調査の通知前に自分からした期限後申告には、この加算を付けていない。 帳簿の提示を求めるのは調査の場面であり、通知前の自主申告と重ならないと読んだためである。条文は第5項も第8項も「第一項から第三項までの規定にかかわらず」と書いており、どちらが優先するかを明示していない(国税通則法第66条第5項・第8項)。これはけんざんの読み方である。

短期間の繰り返しで加算される

同じ税目について無申告加算税または重加算税を課されたことがある場合は、10%を加える(国税通則法第66条第6項第1号・第68条第4項第1号)。さかのぼって見るのは、その申告等があった日の前日から起算して5年前の日までの間である。

端数の扱いには条番号がある

加算税は、率を掛ける前と後の両方で切り捨てる。

どこ扱い条番号
計算の基礎となる税額1万円未満を切り捨てる。全額が1万円未満なら全額国税通則法第118条第3項
確定した加算税の額100円未満を切り捨てる国税通則法第119条第4項
確定した加算税の額全額が5,000円未満なら、その全額を切り捨てる同項

したがって追加の税額が9,999円なら基礎が0円になり、加算税は生じない(国税通則法第118条第3項)。

この計算が扱っていないこと

すでに修正申告や更正を受けている場合の累積増差税額・累積納付税額の調整(国税通則法第65条第2項・第66条第2項・第3項)は出していない。正当な理由があると認められる部分の控除(同法第65条第5項第1号・第66条第1項ただし書・第67条第1項ただし書)も出していない。

延滞税は別である。 国税通則法第60条第2項は年14.6%、納期限の翌日から2月を経過する日までは年7.3%と定めている。ただし租税特別措置法第94条第1項が、その年の平均貸付割合によってこれを読み替える。平均貸付割合は条文に無く、毎年決まる。そのため延滞税はけんざんでは扱っていない。

関連する計算

同じ束のものと、同じ法令によるものを並べています。

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