セルフメディケーション税制の控除額
セルフメディケーション税制とは、医療用薬剤との代替性が特に高い一般用医薬品等の購入費について、医療費控除に代えて適用できる特例である(租税特別措置法第41条の17)。
これは医療費控除の特例です(租税特別措置法第41条の17)。所得税法第73条の医療費控除とどちらかを選びます。両方は使えません。
計算例
下の例はこの画面の計算そのもので出しています。 入力を変えると同じ形で計算します。どの行がどの条文から来たかを、行ごとに出しています。
既定の入力
特定一般用医薬品等購入費の合計額 50,000円
| 項目 | 金額 | 条番号 |
|---|
| 特定一般用医薬品等購入費 | 50,000円 | 租税特別措置法第41条の17第1項 |
| 差し引く金額(12,000円) | 12,000円 | 租税特別措置法第41条の17第1項 |
| セルフメディケーション税制の控除額 | 38,000円 | 租税特別措置法第41条の17第1項 |
- その者の選択により、所得税法第73条の医療費控除に代えて適用する(租税特別措置法第41条の17第1項)
- 8万8,000円を超える場合には、8万8,000円(租税特別措置法第41条の17第1項)
- 条番号
- 租税特別措置法第41条の17
- 適用
- 租税特別措置法第41条の17第1項。政令で定める取組を行っている居住者
- 出どころ
- 租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)
- 適用年度
- 租税特別措置法 2026-08-12 施行(改正版 332AC0000000026_20260812_508AC0000000064)
- 取得日
- 2026-08-31
この計算は 2026-08-31 に取った条文で動いています。 それより後に改正があれば、反映されていないことがあります。租税特別措置法 で今の条文を確かめられます。
確かめ方弱 2,001点。購入費100円きざみで照合。足切り1万2,000円と上限8万8,000円の両方の境目で額が正しく折れることも見た(3つの強さの違い)
条文
租税特別措置法(2026-08-12 施行)から取りました。2326字。
この計算が使う条文は、2024年4月1日時点と1字も違いません。 比べたのは条文の文字だけです。答えが同じことまでは確かめていません(比べ方)。
租税特別措置法第41条の17 を開く
(特定一般用医薬品等購入費を支払つた場合の医療費控除の特例)第四十一条の十七医療保険各法等(高齢者の医療の確保に関する法律第七条第一項に規定する医療保険各法及び高齢者の医療の確保に関する法律をいう。以下この項において同じ。)の規定により療養の給付として支給される薬剤(次項第一号において「医療用薬剤」という。)との代替性が特に高い一般用医薬品等(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第四条第五項第三号に規定する要指導医薬品及び同項第四号に規定する一般用医薬品をいう。以下第三項までにおいて同じ。)及びその使用による医療保険療養給付費(医療保険各法等の規定による療養の給付に要する費用をいう。次項各号において同じ。)の適正化の効果が著しく高いと認められる一般用医薬品等の使用を推進する観点から、居住者が平成二十九年一月一日から令和八年十二月三十一日までの間に自己又は自己と生計を一にする配偶者その他の親族に係る特定一般用医薬品等購入費を支払つた場合において当該居住者がその年中に健康の保持増進及び疾病の予防への取組として政令で定める取組を行つているときにおけるその年分の所得税法第七十三条第三項に規定する医療費控除については、その者の選択により、同条第一項中「各年」とあるのは「平成二十九年から令和八年までの各年」と、「医療費を」とあるのは「租税特別措置法第四十一条の十七第一項(特定一般用医薬品等購入費を支払つた場合の医療費控除の特例)に規定する特定一般用医薬品等購入費を」と、「医療費の」とあるのは「特定一般用医薬品等購入費の」と、「その居住者のその年分の総所得金額、退職所得金額及び山林所得金額の合計額の百分の五に相当する金額(当該金額が十万円を超える場合には、十万円)」とあるのは「一万二千円」と、「二百万円」とあるのは「八万八千円」として、同項の規定を適用することができる。この場合において、同条第三項中「第一項」とあるのは、「第一項(租税特別措置法第四十一条の十七第一項の規定により適用する場合を含む。)」とする。2前項に規定する特定一般用医薬品等購入費とは、次に掲げる医薬品(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第二条第一項に規定する医薬品をいう。以下この項において同じ。)である一般用医薬品等の購入の対価をいう。一次に掲げる医薬品のうち、医療用薬剤との代替性が特に高いもの(その使用による医療保険療養給付費の適正化の効果が低いと認められる医薬品を除く。)として政令で定めるものイその製造販売の承認の申請(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第十四条第三項の規定による同条第一項の製造販売についての承認の申請又は同法第十九条の二第五項において準用する同法第十四条第三項の規定による同法第十九条の二第一項の製造販売をさせることについての承認の申請をいう。ロ及び次号において同じ。)に際して既に同法第十四条又は第十九条の二の承認を与えられている医薬品と有効成分、分量、用法、用量、効能、効果等が明らかに異なる医薬品ロその製造販売の承認の申請に際してイに掲げる医薬品と有効成分、分量、用法、用量、効能、効果等が同一性を有すると認められる医薬品二その製造販売の承認の申請に際して前号に掲げる医薬品と同種の効能又は効果を有すると認められる医薬品(同号に掲げる医薬品を除く。)のうち、その使用による医療保険療養給付費の適正化の効果が著しく高いと認められるものとして政令で定めるもの3令和四年一月一日から、同日から令和八年十二月三十日までの間において政令で定める日までの期間内に行つた第一項の居住者の一般用医薬品等の購入の対価の支払につき、同項の規定を適用する場合における前項の規定の適用については、同項第一号中「特に高いもの(その使用による医療保険療養給付費の適正化の効果が低いと認められる医薬品を除く。)」とあるのは、「特に高いもの」とする。4第一項の規定により所得税法第七十三条の規定を適用する場合における同法第百二十条第四項及び第五項(これらの規定を同法第百二十二条第三項、第百二十三条第三項、第百二十五条第四項及び第百二十七条第四項において準用する場合を含む。)の規定の適用については、同法第百二十条第四項中「次に掲げる書類」とあるのは「当該居住者がその年中に行つた租税特別措置法第四十一条の十七第一項(特定一般用医薬品等購入費を支払つた場合の医療費控除の特例)に規定する取組(次項において「取組」という。)の名称、当該申告書に記載した医療費控除を受ける金額の計算の基礎となる同条第一項に規定する特定一般用医薬品等購入費(次項において「特定一般用医薬品等購入費」という。)の額その他の財務省令で定める事項の記載がある明細書」と、同条第五項中「前項第一号に掲げる書類」とあるのは「前項に規定する明細書に記載された取組につき当該居住者がその年中にその取組を行つたことを明らかにする書類(当該居住者の氏名、当該居住者が当該取組を行つた年その他の財務省令で定める事項の記載があるものに限る。)及び当該明細書」と、「医療費に」とあるのは「特定一般用医薬品等購入費に」と、「証する書類」とあるのは「証する書類(その領収をした金額のうち、特定一般用医薬品等購入費に該当するものの金額が明らかにされているものに限る。)」と、「当該書類」とあるのは「これらの書類」とする。5前二項に定めるもののほか、第一項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
これは医療費控除の「特例」である
租税特別措置法第41条の17の見出しは「特定一般用医薬品等購入費を支払つた場合の医療費控除の特例」である。
所得税法第73条の医療費控除とどちらかを選ぶ(同条第1項「その者の選択により」)。両方は使えない。
「セルフメディケーション税制」という語は、租税特別措置法第41条の17に出てこない。 条文の見出しは上のとおりである。
読み替えで作られている
租税特別措置法第41条の17第1項は、所得税法第73条第1項の字句を読み替える形で書かれている。
同条第一項中「各年」とあるのは「平成二十九年から令和八年までの各年」と、「医療費を」とあるのは「租税特別措置法……
独立した算式を持っていない。 医療費控除(所得税法第73条第1項)の条文を書き換えて使う。だから「医療費控除の特例」という見出しになっている。
読み替えの対象になるのは第1項だけである。 所得税法第73条第2項(医療費の範囲)と第3項(名称)は読み替えられない。
適用の要件は3つ
| 要件 | 中身 | 条番号 |
|---|
| 期間 | 平成29年1月1日から令和8年12月31日までに支払ったこと | 租税特別措置法第41条の17第1項 |
| 取組 | その年中に健康の保持増進及び疾病の予防への取組として政令で定める取組を行っていること | 同項 |
| 選択 | その者の選択により適用すること | 同項 |
購入しただけでは足りない。 取組を行っていることが要件である。取組の中身は政令にある。
期間の定めがある特例である。 所得税法第73条の医療費控除には期間の定めが無い。
対象になる医薬品
第1項が2つの性質を挙げている(租税特別措置法第41条の17第1項)。
| 性質 | 中身 |
|---|
| 代替性 | 療養の給付として支給される薬剤(医療用薬剤)との代替性が特に高い一般用医薬品等 |
| 適正化の効果 | その使用による医療保険療養給付費の適正化の効果が著しく高いと認められる一般用医薬品等 |
一般用医薬品等とは、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第4条第5項第3号の要指導医薬品と、同項第4号の一般用医薬品である(租税特別措置法第41条の17第1項)。
この道具は該当するかどうかの判定をしていない。
1万2,000円を超える部分。上限は8万8,000円
| 額 | 条番号 |
|---|
| 差し引く額 | 1万2,000円 | 租税特別措置法第41条の17第1項 |
| 控除額の上限 | 8万8,000円 | 租税特別措置法第41条の17第1項 |
購入額が10万円のとき、1万2,000円を引いて8万8,000円になり、ちょうど上限に届く(租税特別措置法第41条の17第1項)。
10万円を超えても控除額は増えない(租税特別措置法第41条の17第1項)。
医療費控除との比較
| 差し引く額 | 上限 | 条番号 |
|---|
| 医療費控除 | 総所得金額等の5%と10万円の小さいほう | 200万円 | 所得税法第73条第1項 |
| セルフメディケーション税制 | 1万2,000円(定額) | 8万8,000円 | 租税特別措置法第41条の17第1項 |
足切りの性質が違う。 医療費控除は所得に応じて動くが(所得税法第73条第1項)、こちらは定額の1万2,000円である(租税特別措置法第41条の17第1項)。
総所得金額等が200万円未満なら、医療費控除の足切りは10万円より小さくなる(所得税法第73条第1項)。セルフメディケーション税制の足切りは所得に関わらず1万2,000円である(租税特別措置法第41条の17第1項)。この道具は両方の額を出すだけで、どちらを選ぶかは書かない。医療費控除を参照。
医療費控除との共通点
どちらも所得控除である。 所得税法第21条第1項第3号の段で、税率を当てる前の所得から引く。
所得控除の順序は雑損控除だけが決まっている(所得税法第87条第1項)。雑損控除を参照。
どちらも年末調整では処理されない。 確定申告が要る。
補てんされる部分を除く点も同じである(所得税法第73条第1項かっこ書き)。租税特別措置法第41条の17第1項が同条を読み替えて使うためである。
住民税にも影響する
所得控除なので、住民税の課税標準にも効く。 地方税法は所得税法の計算の例による形をとっているが、セルフメディケーション税制は租税特別措置法にあり、地方税法附則に対応する定めがある。
よくある取り違え
1. 「医療費控除と両方使える」
選択である(租税特別措置法第41条の17第1項)。
2. 「市販薬なら何でも対象」
代替性と適正化の効果で絞られている(租税特別措置法第41条の17第1項)。
3. 「買えば使える」
政令で定める取組を行っていることが要件である(租税特別措置法第41条の17第1項)。
4. 「上限は無い」
8万8,000円である(租税特別措置法第41条の17第1項)。
5. 「所得税法にある制度」
租税特別措置法第41条の17にある。 所得税法第73条を読み替えて使う。
よくある質問
家族の分も合算できますか
読み替えの元である所得税法第73条第1項が「自己又は自己と生計を一にする配偶者その他の親族」と書いている。
取組とは何ですか
政令で定める取組である(租税特別措置法第41条の17第1項)。健康診査や予防接種などが租税特別措置法施行令にある。
期限が来たらどうなりますか
第1項が令和8年12月31日までと書いている(租税特別措置法第41条の17第1項)。
領収書は要りますか
租税特別措置法第41条の17には書かれていない。 申告の手続による。
補塡される部分はどうなりますか
読み替えの元である所得税法第73条第1項のかっこ書きが、保険金等で補てんされる部分を除いている。
年末調整で処理されますか
医療費控除と同じく、年末調整では処理されない。
この計算が扱っていないこと
- 政令で定める取組の判定(租税特別措置法第41条の17第1項)
- 特定一般用医薬品等に当たるかどうかの判定(同項)
- 医療費控除とどちらの控除額が大きいか。両方の額を出すだけで、どちらを選ぶかは書かない
- 住民税への影響(地方税法附則)
医療費控除は医療費控除にある。数字をどう確かめたかは検算の方法にある。
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同じ束のものと、同じ法令によるものを並べています。
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