育児休業給付金の計算
育児休業給付金とは、被保険者が子を養育するための育児休業をした場合に、休業を開始した時の賃金日額をもとに計算して支給される雇用保険の給付である(雇用保険法第61条の7第6項・第7項)。
通算180日までは67%、それ以後は50%です(雇用保険法第61条の7第6項)。賃金を受けると80%を超えない範囲まで減ります(同条第7項)。
計算例
下の例はこの画面の計算そのもので出しています。 入力を変えると同じ形で計算します。どの行がどの条文から来たかを、行ごとに出しています。
既定の入力
休業開始時賃金日額 10,000円/支給日数 30日/通算の休業日数が180日を超えている いいえ/その期間に事業主から支払われた賃金 0円
| 項目 | 金額 | 条番号 |
|---|
| 休業開始時賃金日額 × 30日 | 300,000円 | 雇用保険法第61条の7第6項 |
| その67% | 201,000円 | 雇用保険法第61条の7第6項 |
| 育児休業給付金(1支給単位期間) | 201,000円 | 雇用保険法第61条の7第6項 |
- 休業日数が通算180日に達するまでは67%である(雇用保険法第61条の7第6項)
- 事業主から賃金が支払われた場合、賃金と給付の合計が80%相当額以上になると、80%相当額から賃金を引いた額になる(雇用保険法第61条の7第7項)
- 支給日数は原則30日、育児休業を終了した日の属する期間はその実日数である(雇用保険法第61条の7第6項第1号・雇用保険法第61条の7第6項第2号)
- 休業開始時賃金日額の上限額・下限額は毎年度の告示で変わる。この道具は入れた額を使う
- 条番号
- 雇用保険法第61条の7第6項・第7項
- 適用
- 雇用保険法第61条の7第1項。育児休業をした被保険者
- 出どころ
- 雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)
- 適用年度
- 雇用保険法 2026-05-13 施行(改正版 349AC0000000116_20260513_507AC0000000032)
- 取得日
- 2026-08-31
この計算は 2026-08-31 に取った条文で動いています。 それより後に改正があれば、反映されていないことがあります。雇用保険法 で今の条文を確かめられます。
確かめ方弱 67%と50%、80%の調整の3つの分かれ目、境目の1円。相手は条文のみ(3つの強さの違い)
どこまでを計算しているか
1つの支給単位期間の額だけを出している。休業開始時賃金日額そのものは計算していない。雇用保険法第61条の7第6項が第17条を読み替えて算定するとしており、その上限額・下限額は毎年度の告示で変わる。利用者に入れてもらう。支給単位期間は原則30日だが、育児休業を終了した日の属する期間はその期間の実日数になる(同項第2号)。この道具は日数を入れてもらう。180日目をまたぐ支給単位期間の按分(同項かっこ書き)は扱っていない。配偶者が育児休業をしている場合の1歳2か月への延長(同条第8項)、保育所に入れない場合の延長も扱っていない。
条文
雇用保険法(2026-05-13 施行)から取りました。3011字。
この計算が使う条文は、2024年4月1日時点から変わっています。 文字が変わったことだけを確かめています。答えが変わるかは別です(何が変わったか)。
雇用保険法第61条の7第6項・第7項 を開く
(育児休業給付金)第六十一条の七育児休業給付金は、被保険者(短期雇用特例被保険者及び日雇労働被保険者を除く。以下この章において同じ。)が、厚生労働省令で定めるところにより、その一歳に満たない子(民法(明治二十九年法律第八十九号)第八百十七条の二第一項の規定により被保険者が当該被保険者との間における同項に規定する特別養子縁組の成立について家庭裁判所に請求した者(当該請求に係る家事審判事件が裁判所に係属している場合に限る。)であつて当該被保険者が現に監護するもの、児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第二十七条第一項(第三号に係る部分に限る。)の規定により同法第六条の四第二号に規定する養子縁組里親である被保険者に委託されている児童及びこれらの被保険者に準ずる者として厚生労働省令で定める被保険者に厚生労働省令で定めるところにより委託されている者を含む。以下この章において同じ。)(その子が一歳に達した日後の期間について休業することが雇用の継続のために特に必要と認められる場合として厚生労働省令で定める場合に該当する場合にあつては、一歳六か月に満たない子(その子が一歳六か月に達した日後の期間について休業することが雇用の継続のために特に必要と認められる場合として厚生労働省令で定める場合に該当する場合にあつては、二歳に満たない子))を養育するための休業(以下この節並びに第六十一条の十二第一項及び第六項第一号において「育児休業」という。)をした場合において、当該育児休業(当該子について二回以上の育児休業をした場合にあつては、初回の育児休業とする。以下この項及び第三項において同じ。)を開始した日前二年間(当該育児休業を開始した日前二年間に疾病、負傷その他厚生労働省令で定める理由により引き続き三十日以上賃金の支払を受けることができなかつた被保険者については、当該理由により賃金の支払を受けることができなかつた日数を二年に加算した期間(その期間が四年を超えるときは、四年間))に、みなし被保険者期間が通算して十二箇月以上であつたときに、支給単位期間について支給する。2被保険者が育児休業についてこの節の定めるところにより育児休業給付金の支給を受けたことがある場合において、当該被保険者が同一の子について三回以上の育児休業(厚生労働省令で定める場合に該当するものを除く。)をした場合における三回目以後の育児休業については、前項の規定にかかわらず、育児休業給付金は、支給しない。3第一項の「みなし被保険者期間」は、育児休業を開始した日を被保険者でなくなつた日とみなして第十四条(第二項第三号を除く。)の規定を適用した場合に計算されることとなる被保険者期間に相当する期間とする。4労働基準法第六十五条第二項の規定による休業をした被保険者であつて、前項に規定するみなし被保険者期間が十二箇月に満たないものについての第一項及び前項の規定の適用については、第一項中「当該育児休業(当該子について二回以上の育児休業をした場合にあつては、初回の育児休業とする。以下この項及び第三項において同じ。)を開始した日」とあるのは「特例基準日(当該子について労働基準法第六十五条第一項の規定による休業を開始した日(厚生労働省令で定める理由により当該日によることが適当でないと認められる場合においては、当該理由に応じて厚生労働省令で定める日)をいう。以下この項及び第三項において同じ。)」と、「育児休業を開始した日」とあるのは「特例基準日」と、前項中「育児休業を開始した日」とあるのは「特例基準日」とする。5この条において「支給単位期間」とは、育児休業をした期間を、当該育児休業を開始した日又は各月においてその日に応当し、かつ、当該育児休業をした期間内にある日(その日に応当する日がない月においては、その月の末日。以下この項及び次項において「休業開始応当日」という。)から各翌月の休業開始応当日の前日(当該育児休業を終了した日の属する月にあつては、当該育児休業を終了した日)までの各期間に区分した場合における当該区分による一の期間をいう。6育児休業給付金の額は、一支給単位期間について、育児休業給付金の支給を受けることができる被保険者を受給資格者と、当該被保険者が当該育児休業給付金の支給に係る育児休業(同一の子について二回以上の育児休業をした場合にあつては、初回の育児休業とする。)を開始した日の前日を受給資格に係る離職の日とみなして第十七条の規定を適用した場合に算定されることとなる賃金日額に相当する額(以下この項及び次項において「休業開始時賃金日額」という。)に次の各号に掲げる支給単位期間の区分に応じて当該各号に定める日数(同項において「支給日数」という。)を乗じて得た額の百分の五十(当該育児休業(同一の子について二回以上の育児休業をした場合にあつては、初回の育児休業とする。)を開始した日から起算し当該育児休業給付金の支給に係る休業日数が通算して百八十日に達するまでの間に限り、百分の六十七)に相当する額(支給単位期間に当該育児休業給付金の支給に係る休業日数の百八十日目に当たる日が属する場合にあつては、休業開始時賃金日額に当該休業開始応当日から当該休業日数の百八十日目に当たる日までの日数を乗じて得た額の百分の六十七に相当する額に、休業開始時賃金日額に当該休業日数の百八十一日目に当たる日から育児休業を終了した日又は翌月の休業開始応当日の前日のいずれか早い日までの日数を乗じて得た額の百分の五十に相当する額を加えて得た額)とする。この場合における同条の規定の適用については、同条第一項中「第一項ただし書」とあるのは「第一項ただし書及び第二項第三号」と、同条第四項中「第二号に掲げる額」とあるのは「第二号ハに定める額」とする。一次号に掲げる支給単位期間以外の支給単位期間三十日二育児休業を終了した日の属する支給単位期間当該支給単位期間における当該育児休業を開始した日又は休業開始応当日から当該育児休業を終了した日までの日数7前項の規定にかかわらず、育児休業をした被保険者に当該被保険者を雇用している事業主から支給単位期間に賃金が支払われた場合において、当該賃金の額に当該支給単位期間における育児休業給付金の額を加えて得た額が休業開始時賃金日額に支給日数を乗じて得た額の百分の八十に相当する額以上であるときは、休業開始時賃金日額に支給日数を乗じて得た額の百分の八十に相当する額から当該賃金の額を減じて得た額を、当該支給単位期間における育児休業給付金の額とする。この場合において、当該賃金の額が休業開始時賃金日額に支給日数を乗じて得た額の百分の八十に相当する額以上であるときは、第一項の規定にかかわらず、当該賃金が支払われた支給単位期間については、育児休業給付金は、支給しない。8被保険者の養育する子について、当該被保険者の配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。第六十一条の十第一項第三号及び第二項において同じ。)が当該子の一歳に達する日以前のいずれかの日において当該子を養育するための休業をしている場合における第一項の規定の適用については、同項中「その一歳」とあるのは、「その一歳二か月」とする。
育児休業給付金は、育児休業をした雇用保険の被保険者に、支給単位期間ごとに支給される(雇用保険法第61条の7第1項)。
対象は雇用保険の被保険者
育児休業給付金は、被保険者が育児休業をした場合に支給する(雇用保険法第61条の7第1項)。
休業開始日前2年間に、みなし被保険者期間が通算して12か月以上あることが要件である(同項)。
支給単位期間は1か月ごと
育児休業給付金は、支給単位期間について支給する(雇用保険法第61条の7第1項)。支給単位期間は、休業を開始した日から起算した1か月ごとの期間である(同条第2項)。
その期間中に就業した日数が10日以下であることが要件である(同項)。10日を超える場合は、就業した時間が80時間以下であることによる。
67%と50%は、通算180日で切り替わる
額は、休業開始時賃金日額に支給日数を掛けた額の50%である。ただし休業日数が通算180日に達するまでは67%になる(雇用保険法第61条の7第6項)。
| 通算の休業日数 | 率 | 条番号 |
|---|
| 180日に達するまで | 67%(100分の67) | 雇用保険法第61条の7第6項 |
| それ以後 | 50%(100分の50) | 同項 |
日数は「通算」である(雇用保険法第61条の7第6項)。同じ子について2回以上育児休業をした場合、初回の休業を開始した日から数える(同項)。
支給日数は原則30日
支給単位期間は原則30日である(雇用保険法第61条の7第6項第1号)。ただし育児休業を終了した日の属する期間は、その期間の実日数になる(同項第2号)。
賃金を受けると80%までしか出ない
事業主から賃金が支払われた場合の調整は、雇用保険法第61条の7第7項にある。
| 賃金の額 | 給付の額 | 条番号 |
|---|
| 80%相当額以上 | 支給しない | 雇用保険法第61条の7第7項 |
| 賃金と給付の合計が80%相当額以上 | 80%相当額から賃金を引いた額 | 同項 |
| それ以外 | そのまま | 同項 |
80%相当額とは、休業開始時賃金日額に支給日数を掛けた額の80%である(雇用保険法第61条の7第7項)。
日額10,000円・30日なら、80%相当額は240,000円になる。賃金が50,000円なら、67%の201,000円をそのまま受け取ると合計251,000円になる。合計が240,000円を超えるので、240,000円から50,000円を引いた190,000円になる(雇用保険法第61条の7第7項)。
休業開始時賃金日額は条文に無い
条文は「当該育児休業を開始した日の前日を受給資格に係る離職の日とみなして第十七条の規定を適用した場合に算定されることとなる賃金日額に相当する額」と書いている(雇用保険法第61条の7第6項)。
その上限額と下限額は毎年度の告示で変わる(雇用保険法第18条)。この道具は、日額を利用者に入れてもらう。
出生時育児休業給付金は別の条
出生時育児休業給付金は雇用保険法第61条の8にある。
育児休業給付金(同法第61条の7)とは別の給付である。介護休業給付金・出生時育児休業給付金を参照。
非課税である
租税その他の公課は、失業等給付として支給を受けた金銭を標準として課することができない(雇用保険法第12条)。
この計算が扱っていないこと
1つの支給単位期間の額だけを出している。 休業の全期間の合計は出していない。
180日目をまたぐ支給単位期間の按分を扱っていない(雇用保険法第61条の7第6項のかっこ書き)。その期間は、180日目までを67%、181日目からを50%で分けて計算する。
出生時育児休業給付金(雇用保険法第61条の8)と、出生後休業支援給付金・育児時短就業給付金は扱っていない。
受給資格の判定をしていない(雇用保険法第61条の7第1項)。
1歳2か月への延長(雇用保険法第61条の7第8項)と、保育所に入れない場合の延長も扱っていない。
出産前後の傷病手当金・出産手当金は健康保険法にあり、別の制度である。育児休業中の社会保険料(厚生年金・健康保険)は免除される仕組みがあるが、この道具は扱っていない。数字をどう確かめたかは検算の方法に書いてある。
関連する計算
同じ束のものと、同じ法令によるものを並べています。
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