けんざん制度で決まった金額を、条番号つきで計算する

年次有給休暇の日数

年次有給休暇とは、雇入れの日から一定の期間継続勤務し、全労働日の決められた割合以上出勤した労働者に与えなければならない有給の休暇である(労働基準法第39条第1項〜第3項/労働基準法施行規則第24条の3)。

通常の日数は労働基準法第39条にありますが、パートの比例付与の表は法ではなく施行規則にあります。どちらから来る日数かを分けて出します。

計算する

時間30時間以上なら通常の日数(労働基準法施行規則第24条の3第1項)
労働基準法第39条第1項の要件

計算例

下の例はこの画面の計算そのもので出しています。 入力を変えると同じ形で計算します。どの行がどの条文から来たかを、行ごとに出しています。

既定の入力

1週間の所定労働時間 40時間/1週間の所定労働日数 5日以上/継続勤務期間 6か月/全労働日の8割以上出勤している はい

項目金額条番号
年次有給休暇の日数(6か月)10日労働基準法第39条第1項
条番号
労働基準法第39条第1項〜第3項/労働基準法施行規則第24条の3
適用
労働基準法第39条第1項〜第3項・労働基準法施行規則第24条の3
出どころ
労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)
適用年度
労働基準法 2026-07-17 施行(改正版 322AC0000000049_20260717_508AC0000000060)
出どころ
労働基準法施行規則(昭和二十二年厚生省令第二十三号)
適用年度
労働基準法施行規則 2026-04-01 施行(改正版 322M40000100023_20260401_508M60000100057)
取得日
2026-08-31

この計算は 2026-08-31 に取った条文で動いています。 それより後に改正があれば、反映されていないことがあります。労働基準法 で今の条文を確かめられます。

確かめ方 労働基準法施行規則の表28マスと、労働基準法の表6段を全数照合(3つの強さの違い

どこまでを計算しているか

年5日の時季指定義務(労働基準法第39条第7項)と、時間単位の有給休暇(同条第4項)は、この道具では出していない。有給休暇中に支払う賃金の額は同条第9項にあり、平均賃金・通常の賃金・健康保険の標準報酬日額のいずれかを就業規則で定める。

条文

労働基準法(2026-07-17 施行)/労働基準法施行規則(2026-04-01 施行)から取りました。2542字。

この計算が使う条文は、2024年4月1日時点と1字も違いません。 比べたのは条文の文字だけです。答えが同じことまでは確かめていません(比べ方)。

労働基準法第39条第1項〜第3項/労働基準法施行規則第24条の3 を開く

(年次有給休暇)第三十九条使用者は、その雇入れの日から起算して六箇月間継続勤務し全労働日の八割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した十労働日の有給休暇を与えなければならない。使用者は、一年六箇月以上継続勤務した労働者に対しては、雇入れの日から起算して六箇月を超えて継続勤務する日(以下「六箇月経過日」という。)から起算した継続勤務年数一年ごとに、前項の日数に、次の表の上欄に掲げる六箇月経過日から起算した継続勤務年数の区分に応じ同表の下欄に掲げる労働日を加算した有給休暇を与えなければならない。ただし、継続勤務した期間を六箇月経過日から一年ごとに区分した各期間(最後に一年未満の期間を生じたときは、当該期間)の初日の前日の属する期間において出勤した日数が全労働日の八割未満である者に対しては、当該初日以後の一年間においては有給休暇を与えることを要しない。六箇月経過日から起算した継続勤務年数労働日一年一労働日二年二労働日三年四労働日四年六労働日五年八労働日六年以上十労働日次に掲げる労働者(一週間の所定労働時間が厚生労働省令で定める時間以上の者を除く。)の有給休暇の日数については、前二項の規定にかかわらず、これらの規定による有給休暇の日数を基準とし、通常の労働者の一週間の所定労働日数として厚生労働省令で定める日数(第一号において「通常の労働者の週所定労働日数」という。)と当該労働者の一週間の所定労働日数又は一週間当たりの平均所定労働日数との比率を考慮して厚生労働省令で定める日数とする。一一週間の所定労働日数が通常の労働者の週所定労働日数に比し相当程度少ないものとして厚生労働省令で定める日数以下の労働者二週以外の期間によつて所定労働日数が定められている労働者については、一年間の所定労働日数が、前号の厚生労働省令で定める日数に一日を加えた日数を一週間の所定労働日数とする労働者の一年間の所定労働日数その他の事情を考慮して厚生労働省令で定める日数以下の労働者使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、次に掲げる事項を定めた場合において、第一号に掲げる労働者の範囲に属する労働者が有給休暇を時間を単位として請求したときは、前三項の規定による有給休暇の日数のうち第二号に掲げる日数については、これらの規定にかかわらず、当該協定で定めるところにより時間を単位として有給休暇を与えることができる。一時間を単位として有給休暇を与えることができることとされる労働者の範囲二時間を単位として与えることができることとされる有給休暇の日数(五日以内に限る。)三その他厚生労働省令で定める事項使用者は、前各項の規定による有給休暇を労働者の請求する時季に与えなければならない。ただし、請求された時季に有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合においては、他の時季にこれを与えることができる。使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、第一項から第三項までの規定による有給休暇を与える時季に関する定めをしたときは、これらの規定による有給休暇の日数のうち五日を超える部分については、前項の規定にかかわらず、その定めにより有給休暇を与えることができる。使用者は、第一項から第三項までの規定による有給休暇(これらの規定により使用者が与えなければならない有給休暇の日数が十労働日以上である労働者に係るものに限る。以下この項及び次項において同じ。)の日数のうち五日については、基準日(継続勤務した期間を六箇月経過日から一年ごとに区分した各期間(最後に一年未満の期間を生じたときは、当該期間)の初日をいう。以下この項において同じ。)から一年以内の期間に、労働者ごとにその時季を定めることにより与えなければならない。ただし、第一項から第三項までの規定による有給休暇を当該有給休暇に係る基準日より前の日から与えることとしたときは、厚生労働省令で定めるところにより、労働者ごとにその時季を定めることにより与えなければならない。前項の規定にかかわらず、第五項又は第六項の規定により第一項から第三項までの規定による有給休暇を与えた場合においては、当該与えた有給休暇の日数(当該日数が五日を超える場合には、五日とする。)分については、時季を定めることにより与えることを要しない。使用者は、第一項から第三項までの規定による有給休暇の期間又は第四項の規定による有給休暇の時間については、就業規則その他これに準ずるもので定めるところにより、それぞれ、平均賃金若しくは所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金又はこれらの額を基準として厚生労働省令で定めるところにより算定した額の賃金を支払わなければならない。ただし、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、その期間又はその時間について、それぞれ、健康保険法(大正十一年法律第七十号)第四十条第一項に規定する標準報酬月額の三十分の一に相当する金額(その金額に、五円未満の端数があるときは、これを切り捨て、五円以上十円未満の端数があるときは、これを十円に切り上げるものとする。)又は当該金額を基準として厚生労働省令で定めるところにより算定した金額を支払う旨を定めたときは、これによらなければならない。労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業した期間及び育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第二条第一号に規定する育児休業又は同条第二号に規定する介護休業をした期間並びに産前産後の女性が第六十五条の規定によつて休業した期間は、第一項及び第二項の規定の適用については、これを出勤したものとみなす。

有給休暇が発生する条件は2つある。雇入れの日から起算して6か月間継続勤務していること、その間の全労働日の8割以上出勤していることである。この2つを満たした労働者に、使用者は10労働日の有給休暇を与えなければならない(労働基準法第39条第1項)。

最初の10日は第1項、そこからの加算は第2項

1年6か月以上継続勤務した労働者には、6か月経過日から起算した継続勤務年数1年ごとに、第1項の日数に表の労働日を加算する(労働基準法第39条第2項)。

継続勤務期間加算日数合計条番号
6か月10日労働基準法第39条第1項
1年6か月1労働日11日同条第2項の表
2年6か月2労働日12日同表
3年6か月4労働日14日同表
4年6か月6労働日16日同表
5年6か月8労働日18日同表
6年6か月以上10労働日20日同表

表の上欄は「六年以上」で止まる(労働基準法第39条第2項の表)。したがって6年6か月を超えても20日のままである(同項・同条第1項)。

8割の判定は毎年ある

第39条第1項は「全労働日の八割以上出勤した労働者に対して」と書いている。この要件を満たさない年は、有給休暇が発生しない(労働基準法第39条第1項)。

第2項ただし書が、各期間の初日の前日の属する期間において出勤した日数が全労働日の8割未満である者には、その初日以後の1年間は有給休暇を与えることを要しないと定めている(労働基準法第39条第2項ただし書)。

最初の6か月だけの話ではない。毎年判定する(労働基準法第39条第2項ただし書)。

業務上の傷病による休業期間、育児休業・介護休業をした期間、産前産後の休業期間は、出勤したものとみなす(労働基準法第39条第10項)。

比例付与の表は労働基準法にない

所定労働日数が少ない労働者の日数は、労働基準法第39条第1項・第2項にかかわらず、通常の労働者の週所定労働日数との比率を考慮して厚生労働省令で定める日数とする(同条第3項)。日数そのものは労働基準法に書かれていない。

その省令が労働基準法施行規則第24条の3である。第3項の表が次のとおりである。

週の所定労働日数(労働基準法施行規則第24条の3第3項の表)1年間の所定労働日数6か月1年6か月2年6か月3年6か月4年6か月5年6か月6年6か月以上
4日169日〜216日7日8日9日10日12日13日15日
3日121日〜168日5日6日6日8日9日10日11日
2日73日〜120日3日4日4日5日6日6日7日
1日48日〜72日1日2日2日2日3日3日3日

この道具は施行規則の表を法令から取っている。書き写していない。 この表の28マスすべてを条文と突き合わせている(検算の方法)。

比例付与になる条件は2つある

労働基準法第39条第3項は、比例付与の対象から「一週間の所定労働時間が厚生労働省令で定める時間以上の者」を除いている(同項柱書かっこ書き)。その時間は30時間である(労働基準法施行規則第24条の3第1項)。

対象になるのは、週の所定労働日数が厚生労働省令で定める日数以下の労働者である(労働基準法第39条第3項第1号)。その日数は4日である(労働基準法施行規則第24条の3第4項)。

したがって、週30時間以上働いていれば、週2日でも通常の日数になる。 週4日でも週30時間以上なら通常の日数である。

時季変更権

使用者は、労働者の請求する時季に与えなければならない。ただし、請求された時季に与えることが事業の正常な運営を妨げる場合においては、他の時季にこれを与えることができる(労働基準法第39条第5項)。

5日は使用者が時季を指定する義務がある

有給休暇の日数が10労働日以上である労働者について、そのうち5日は、基準日から1年以内の期間に、労働者ごとにその時季を定めることにより与えなければならない(労働基準法第39条第7項)。

使用者の義務である。 労働者が請求しなくても与えなければならない。

計画的付与は5日を超える部分

労使協定で時季に関する定めをしたときは、有給休暇の日数のうち5日を超える部分について、その定めにより与えることができる(労働基準法第39条第6項)。

5日は本人の請求による時季指定のために残される。

時間単位の年休は5日以内

労使協定により、時間を単位として与えることができる有給休暇の日数は5日以内に限られる(労働基準法第39条第4項第2号)。

よくある取り違え

1. 「入社してすぐもらえる」

6か月間継続勤務し、全労働日の8割以上出勤したことが要件である(労働基準法第39条第1項)。

2. 「8割の判定は最初だけ」

毎年ある(労働基準法第39条第2項ただし書)。

3. 「20日を超えて増える」

6年以上で10労働日の加算が上限である(労働基準法第39条第2項の表)。

4. 「比例付与の日数は労働基準法にある」

労働基準法施行規則第24条の3にある(労働基準法第39条第3項)。

5. 「5日の時季指定は労働者の請求が要る」

使用者の義務である(労働基準法第39条第7項)。

よくある質問

繰り越せますか

労働基準法第39条には繰越しの定めが無い。 時効は同法第115条による。

有給休暇中の賃金は

労働基準法第39条第9項に定めがある。 平均賃金、所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金、または健康保険法の標準報酬月額の30分の1のいずれかを就業規則で定める。平均賃金・休業手当・解雇予告手当を参照。

育児休業の期間は出勤日数に入りますか

労働基準法第39条第10項に、出勤したものとみなす期間の定めがある。

継続勤務とはどう数えますか

労働基準法第39条第1項は「継続勤務」としか書いていない。

退職時にまとめて取れますか

時季変更権は「他の時季に」与えるものである(労働基準法第39条第5項ただし書)。退職後に与える時季は無い。

買い上げはできますか

労働基準法第39条には買上げの定めが無い。

この計算が扱っていないこと

  • 有給休暇中の賃金(労働基準法第39条第9項)
  • 出勤したものとみなす期間(労働基準法第39条第10項)
  • 時間単位の年休(労働基準法第39条第4項)
  • 計画的付与(労働基準法第39条第6項)
  • 年5日の時季指定義務(労働基準法第39条第7項)
  • 時効労働基準法第115条

数字をどう確かめたかは検算の方法にある。

関連する計算

同じ束のものと、同じ法令によるものを並べています。

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