傷病手当金・出産手当金の日額
傷病手当金・出産手当金とは、療養のため労務に服することができない期間や、出産の前後の決められた期間について、標準報酬月額をもとに支給される健康保険の給付である(健康保険法第99条第1項・第2項・第4項/第102条第1項・第2項/第108条第1項・第2項)。
端数処理が2段階あります。1段目は10円で、2段目は1円で四捨五入します(健康保険法第99条第2項)。
計算例
下の例はこの画面の計算そのもので出しています。 入力を変えると同じ形で計算します。どの行がどの条文から来たかを、行ごとに出しています。
既定の入力
手当金の種類 傷病手当金/直近12か月の標準報酬月額の平均 300,000円/標準報酬月額が定められている月が12か月に満たない いいえ/全被保険者の標準報酬月額の平均 300,000円/支給される日数 30日/その期間に受けられる報酬の日額 0円
| 項目 | 金額 | 条番号 |
|---|
| 標準報酬月額の平均の30分の1(10円で四捨五入) | 10,000円 | 健康保険法第99条第2項 |
| その3分の2(1円で四捨五入) | 6,667円 | 健康保険法第99条第2項 |
| 傷病手当金(30日分) | 200,010円 | 健康保険法第99条第1項 |
- 直近12か月の平均で計算した(健康保険法第99条第2項)
- 1段目の端数は5円未満は切り捨て、5円以上10円未満は10円に切り上げる(健康保険法第99条第2項)
- 2段目の端数は50銭未満は切り捨て、50銭以上1円未満は1円に切り上げる(健康保険法第99条第2項)
- 傷病手当金は労務に服することができなくなった日から3日を経過した日から支給され、通算1年6月が上限である(健康保険法第99条第1項・健康保険法第99条第4項)
- 支給される日かどうかの判定はしていない。日数は利用者が入れる
- 条番号
- 健康保険法第99条第1項・第2項・第4項/第102条第1項・第2項/第108条第1項・第2項
- 適用
- 健康保険法第99条第1項・第102条第1項。療養のため労務に服することができない被保険者など
- 出どころ
- 健康保険法(大正十一年法律第七十号)
- 適用年度
- 健康保険法 2026-08-01 施行(改正版 211AC0000000070_20260801_508AC0000000031)
- 取得日
- 2026-08-31
この計算は 2026-08-31 に取った条文で動いています。 それより後に改正があれば、反映されていないことがあります。健康保険法 で今の条文を確かめられます。
確かめ方強 2段階の端数処理を、それぞれ1,333点で丸め関数と突き合わせた(3つの強さの違い)
どこまでを計算しているか
日額と、日数を掛けた額だけを出している。傷病手当金は、労務に服することができない期間であることが要る(健康保険法第99条第1項)。出産手当金は、労務に服さなかった期間であることが要る(同法第102条第1項)。12月に満たない場合の第2号の額(前年度9月30日の全被保険者の平均)は、毎年度の告示による。この道具は利用者に入れてもらう。資格喪失後の継続給付(同法第104条)、任意継続被保険者への不支給(同法第99条第1項かっこ書き)も扱っていない。支給期間の通算(同法第99条第4項)の残日数も数えていない。
条文
健康保険法(2026-08-01 施行)から取りました。3034字。
この計算が使う条文は、2024年4月1日時点と1字も違いません。 比べたのは条文の文字だけです。答えが同じことまでは確かめていません(比べ方)。
健康保険法第99条第1項・第2項・第4項/第102条第1項・第2項/第108条第1項・第2項 を開く
(傷病手当金)第九十九条被保険者(任意継続被保険者を除く。第百二条第一項において同じ。)が療養のため労務に服することができないときは、その労務に服することができなくなった日から起算して三日を経過した日から労務に服することができない期間、傷病手当金を支給する。2傷病手当金の額は、一日につき、傷病手当金の支給を始める日の属する月以前の直近の継続した十二月間の各月の標準報酬月額(被保険者が現に属する保険者等により定められたものに限る。以下この項において同じ。)を平均した額の三十分の一に相当する額(その額に、五円未満の端数があるときは、これを切り捨て、五円以上十円未満の端数があるときは、これを十円に切り上げるものとする。)の三分の二に相当する金額(その金額に、五十銭未満の端数があるときは、これを切り捨て、五十銭以上一円未満の端数があるときは、これを一円に切り上げるものとする。)とする。ただし、同日の属する月以前の直近の継続した期間において標準報酬月額が定められている月が十二月に満たない場合にあっては、次の各号に掲げる額のうちいずれか少ない額の三分の二に相当する金額(その金額に、五十銭未満の端数があるときは、これを切り捨て、五十銭以上一円未満の端数があるときは、これを一円に切り上げるものとする。)とする。一傷病手当金の支給を始める日の属する月以前の直近の継続した各月の標準報酬月額を平均した額の三十分の一に相当する額(その額に、五円未満の端数があるときは、これを切り捨て、五円以上十円未満の端数があるときは、これを十円に切り上げるものとする。)二傷病手当金の支給を始める日の属する年度の前年度の九月三十日における全被保険者の同月の標準報酬月額を平均した額を標準報酬月額の基礎となる報酬月額とみなしたときの標準報酬月額の三十分の一に相当する額(その額に、五円未満の端数があるときは、これを切り捨て、五円以上十円未満の端数があるときは、これを十円に切り上げるものとする。)3前項に規定するもののほか、傷病手当金の額の算定に関して必要な事項は、厚生労働省令で定める。4傷病手当金の支給期間は、同一の疾病又は負傷及びこれにより発した疾病に関しては、その支給を始めた日から通算して一年六月間とする。
(出産手当金)第百二条被保険者が出産したときは、出産の日(出産の日が出産の予定日後であるときは、出産の予定日)以前四十二日(多胎妊娠の場合においては、九十八日)から出産の日後五十六日までの間において労務に服さなかった期間、出産手当金を支給する。2第九十九条第二項及び第三項の規定は、出産手当金の支給について準用する。
(傷病手当金又は出産手当金と報酬等との調整)第百八条疾病にかかり、又は負傷した場合において報酬の全部又は一部を受けることができる者に対しては、これを受けることができる期間は、傷病手当金を支給しない。ただし、その受けることができる報酬の額が、第九十九条第二項の規定により算定される額より少ないとき(第百三条第一項又は第三項若しくは第四項に該当するときを除く。)は、その差額を支給する。2出産した場合において報酬の全部又は一部を受けることができる者に対しては、これを受けることができる期間は、出産手当金を支給しない。ただし、その受けることができる報酬の額が、出産手当金の額より少ないときは、その差額を支給する。3傷病手当金の支給を受けるべき者が、同一の疾病又は負傷及びこれにより発した疾病につき厚生年金保険法による障害厚生年金の支給を受けることができるときは、傷病手当金は、支給しない。ただし、その受けることができる障害厚生年金の額(当該障害厚生年金と同一の支給事由に基づき国民年金法による障害基礎年金の支給を受けることができるときは、当該障害厚生年金の額と当該障害基礎年金の額との合算額)につき厚生労働省令で定めるところにより算定した額(以下この項において「障害年金の額」という。)が、第九十九条第二項の規定により算定される額より少ないときは、当該額と次の各号に掲げる場合の区分に応じて当該各号に定める額との差額を支給する。一報酬を受けることができない場合であって、かつ、出産手当金の支給を受けることができない場合障害年金の額二報酬を受けることができない場合であって、かつ、出産手当金の支給を受けることができる場合出産手当金の額(当該額が第九十九条第二項の規定により算定される額を超える場合にあっては、当該額)と障害年金の額のいずれか多い額三報酬の全部又は一部を受けることができる場合であって、かつ、出産手当金の支給を受けることができない場合当該受けることができる報酬の全部又は一部の額(当該額が第九十九条第二項の規定により算定される額を超える場合にあっては、当該額)と障害年金の額のいずれか多い額四報酬の全部又は一部を受けることができる場合であって、かつ、出産手当金の支給を受けることができる場合当該受けることができる報酬の全部又は一部の額及び前項ただし書の規定により算定される出産手当金の額の合算額(当該合算額が第九十九条第二項の規定により算定される額を超える場合にあっては、当該額)と障害年金の額のいずれか多い額4傷病手当金の支給を受けるべき者が、同一の疾病又は負傷及びこれにより発した疾病につき厚生年金保険法による障害手当金の支給を受けることができるときは、当該障害手当金の支給を受けることとなった日からその者がその日以後に傷病手当金の支給を受けるとする場合の第九十九条第二項の規定により算定される額の合計額が当該障害手当金の額に達するに至る日までの間、傷病手当金は、支給しない。ただし、当該合計額が当該障害手当金の額に達するに至った日において当該合計額が当該障害手当金の額を超える場合において、報酬の全部若しくは一部又は出産手当金の支給を受けることができるときその他の政令で定めるときは、当該合計額と当該障害手当金の額との差額その他の政令で定める差額については、この限りでない。5傷病手当金の支給を受けるべき者(第百四条の規定により受けるべき者であって、政令で定める要件に該当するものに限る。)が、国民年金法又は厚生年金保険法による老齢を支給事由とする年金たる給付その他の老齢又は退職を支給事由とする年金である給付であって政令で定めるもの(以下この項及び次項において「老齢退職年金給付」という。)の支給を受けることができるときは、傷病手当金は、支給しない。ただし、その受けることができる老齢退職年金給付の額(当該老齢退職年金給付が二以上あるときは、当該二以上の老齢退職年金給付の額の合算額)につき厚生労働省令で定めるところにより算定した額が、傷病手当金の額より少ないときは、その差額を支給する。6保険者は、前三項の規定により傷病手当金の支給を行うにつき必要があると認めるときは、老齢退職年金給付の支払をする者(次項において「年金保険者」という。)に対し、第二項の障害厚生年金若しくは障害基礎年金、第三項の障害手当金又は前項の老齢退職年金給付の支給状況につき、必要な資料の提供を求めることができる。7年金保険者(厚生労働大臣を除く。)は、厚生労働大臣の同意を得て、前項の規定による資料の提供の事務を厚生労働大臣に委託して行わせることができる。
傷病手当金は、療養のため労務に服することができないときに支給される(健康保険法第99条第1項)。出産手当金は、出産の前後で労務に服さなかった期間に支給される(健康保険法第102条第1項)。
どちらも日額の算式は同じである。 健康保険法第102条第2項が、出産手当金について第99条第2項を準用している(健康保険法第102条第2項)。
端数処理が2段階ある
日額は2段階で計算する(健康保険法第99条第2項)。
| 段 | 計算 | 端数 | 条番号 |
|---|
| 1段目 | 標準報酬月額の平均 × 30分の1 | 5円未満は切り捨て、5円以上10円未満は10円に切り上げ | 健康保険法第99条第2項 |
| 2段目 | 1段目の額 × 3分の2 | 50銭未満は切り捨て、50銭以上1円未満は1円に切り上げ | 同項 |
1段目は10円の単位で四捨五入、2段目は1円の単位で四捨五入である。 条文は「切り捨て」と「切り上げ」に分けて書いているが、合わせると四捨五入になる(健康保険法第99条第2項)。
標準報酬月額の平均が304,000円なら、30分の1は10,133.33円である。端数の3.33円は5円未満なので切り捨てて10,130円になり、その3分の2で6,753円になる(健康保険法第99条第2項)。
12か月に満たないときは、少ないほうを使う
標準報酬月額が定められている月が12か月に満たない場合、次の2つのうち少ないほうの3分の2になる(健康保険法第99条第2項)。
| 中身 | 条番号 |
|---|
| 第1号 | 直近の継続した各月の標準報酬月額の平均の30分の1 | 健康保険法第99条第2項第1号 |
| 第2号 | 前年度9月30日の全被保険者の標準報酬月額の平均を報酬月額とみなしたときの標準報酬月額の30分の1 | 同項第2号 |
第2号の額は条文に書かれていない。 毎年度の全被保険者の平均によるので、この道具は利用者に入れてもらう。
期間
| 中身 | 条番号 |
|---|
| 傷病手当金の待期 | 労務に服することができなくなった日から3日を経過した日から | 健康保険法第99条第1項 |
| 傷病手当金の上限 | 支給を始めた日から通算して1年6月 | 健康保険法第99条第4項 |
| 出産手当金の範囲 | 出産の日以前42日(多胎妊娠は98日)から出産の日後56日まで | 健康保険法第102条第1項 |
「通算して」である(健康保険法第99条第4項)。途中で働いた期間があれば、その分だけ後ろに延びる。
報酬を受けられるときは差額だけ
報酬の全部または一部を受けることができる期間は、手当金を支給しない(健康保険法第108条第1項)。
ただし、その報酬の額が手当金の額より少ないときは、その差額を支給する(健康保険法第108条第1項ただし書)。出産手当金も同じである(同条第2項)。
支給期間と待期
傷病手当金は、療養のため労務に服することができなくなった日から起算して3日を経過した日から支給する(健康保険法第99条第2項)。
支給期間は、支給を始めた日から通算して1年6か月である(同条第4項)。
出産手当金には待期が無い(健康保険法第102条第1項)。出産の日以前42日から出産の日後56日までの間で労務に服さなかった期間について支給する。
傷病手当金と出産手当金の両方を受けられるときは、出産手当金が優先する(健康保険法第103条第1項)。
この計算が扱っていないこと
支給される日かどうかの判定をしていない。 日数は利用者が入れる形にしている。
障害厚生年金・障害手当金・老齢退職年金給付との調整を扱っていない(健康保険法第108条第3項から第6項まで)。
資格喪失後の継続給付(健康保険法第104条)と、任意継続被保険者に支給されないこと(同法第99条第1項かっこ書き)も扱っていない。
支給期間の残りを数えていない。 通算1年6月のうち、すでに何日使ったかは利用者が把握する必要がある(健康保険法第99条第4項)。
標準報酬月額そのものは社会保険料(厚生年金・健康保険)にある。同じ月の医療費が高いときは高額療養費も見ること。数字をどう確かめたかは検算の方法に書いてある。
関連する計算
同じ束のものと、同じ法令によるものを並べています。
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